大学の電球・蛍光灯・電池はどう処分する?分別・費用・法律上の注意点・保管ルールを解説

大学や研究室、オフィスでは、照明交換や機器の入れ替えによって、蛍光灯、LED電球、乾電池、充電式電池などが発生します。

これらは見た目が似ていても、同じ方法で処分できるとは限りません。

水銀を含む蛍光灯は分別して保管する必要があり、リチウムイオン電池は破損や変形によって発熱・発火するおそれがあります。

また、事業所から出た照明・電池類は、家庭向けのごみ集積所や回収箱へ出せない場合があります。

この記事では、電球(蛍光灯)・電池関係の処分方法を種類別に整理し、分別、保管、処分費用、法律上の注意点、業者へ依頼する際の確認事項まで解説します。

目次

照明・電池類を処分する前の基本

大学、研究室、学校、オフィスから出た電球・蛍光灯・電池を処分するときの基本を紹介します。

家庭ごみとの違い、種類別の主な処分先、処分前に確認する項目を整理し、自分で判断しにくい場合の確認先も解説します。

事業系廃棄物として扱う

大学や会社で使った電球・蛍光灯・電池は、家庭向けのごみ集積所や回収箱へ出せるとは限りません。

事業活動に伴って発生した廃棄物は、家庭から出る廃棄物と区別され、素材や発生状況に応じて産業廃棄物または事業系一般廃棄物として処理します。

自治体が家庭向けに設置している回収箱も、事業者からの持ち込みを対象外としている場合があります。

大学や研究室では、個々の教職員が処分先を決めるのではなく、施設課、管財課、環境安全部門などの担当部署へ確認しましょう。

事業系廃棄物の受入条件は自治体によって異なるため、所在地を管轄する自治体の案内と学内・社内規程の両方を確認する必要があります。

【種類別】照明・電池類の早見表

電球・蛍光灯・電池は、製品の種類と状態を確認してから処分先を選びます。

主な確認先と注意点は、次のとおりです。

種類主な確認先主な注意点
蛍光灯学内担当部署・処理業者水銀使用製品に該当するか確認
水銀灯・HIDランプメーカー・処理業者型式と水銀の有無を確認
LED電球自治体・処理業者蛍光灯と分けて保管
白熱電球自治体・処理業者割れない容器で保管
乾電池自治体・処理業者事業系廃棄物の受入条件を確認
ボタン電池メーカー・処理業者種類と水銀の有無を確認
充電式電池メーカー・JBRC・処理業者回収対象と電池の状態を確認
モバイルバッテリーメーカー・JBRC・処理業者分解せず端子を保護
膨張・破損した電池メーカー・専門業者通常品へ混ぜない

小型充電式電池にはメーカー等による回収制度がありますが、すべての電池や電池内蔵製品が対象になるわけではありません。

経済産業省によると、不要になった小型二次電池や対象製品は、製造業者または輸入販売事業者への回収依頼が基本です。

JBRCでは、会員企業製のニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池を回収していますが、破損、膨張、水ぬれなどの異常があるものは対象外です。

処分前の確認事項

処分前には、品目、数量、製品の状態、発生場所を確認します。

照明類は、蛍光灯、LED電球、白熱電球、水銀灯などに分け、電池類は、乾電池、ボタン電池、充電式電池、モバイルバッテリーに分類しましょう。

割れ、液漏れ、膨張、変形、焦げ跡、水ぬれがあるものは、通常品と分けて記録します。

種類が分からない場合は、製品本体の表示、型式、メーカー名、電池のリサイクルマークを確認してください。

大量に保管している場合は、品目ごとの本数や重量を一覧にまとめ、保管場所と搬出経路の写真を用意すると、処理業者が受入可否や費用を判断しやすくなります。

関連記事「大学で出る産業廃棄物はどうすればいい?」では、事業活動から出る廃棄物を判断する基本的な考え方を詳しく紹介しています。

蛍光灯類の処分方法

蛍光灯、水銀灯、LED電球、白熱電球、照明器具本体の処分方法を紹介します。

水銀使用製品産業廃棄物に該当する場合の分別、保管、破損時の対応を確認し、照明の種類に合った処分方法を選びましょう。

蛍光灯

事業所から出た蛍光灯は、LED電球や白熱電球などと分け、水銀使用製品産業廃棄物を取り扱える処理業者へ委託します。

直管形、環形、コンパクト形、電球形などの蛍光ランプには水銀を使用した製品があり、産業廃棄物として排出する場合は、水銀使用製品産業廃棄物としての対応が必要です。

体育館や屋外照明などで使われる水銀ランプ、HIDランプにも対象製品があります。

見た目だけでは水銀の有無を判断しにくいため、メーカー、型式、製品表示を確認しましょう。

水銀使用ランプは、ほかの廃棄物との混合を避け、故意に割らずに保管することが求められています。

LED・白熱電球

LED電球と白熱電球は、蛍光灯と分け、所在地の自治体または処理業者へ受入方法を確認します。

LED電球と白熱電球は、通常、水銀使用製品産業廃棄物には該当しません。

ただし、事業所から出たものを家庭向けの不燃ごみや回収箱へそのまま出せるとは限らず、自治体の事業系ごみ制度や処理業者の受入条件によって判断が変わります。

LED電球はガラス、樹脂、金属、電子部品などで構成され、白熱電球もガラスと金属が組み合わされています。

蛍光灯と一緒にすると、処理前の選別が必要になるため、交換した時点で「蛍光灯」「LED・白熱電球」と容器を分けてください。

照明器具本体

照明器具本体は、取り外せるランプや電池を分けたうえで、器具全体を受け入れられる処理業者へ相談します。

天井照明、デスクライト、誘導灯、非常灯には、金属、樹脂、基板、安定器、充電式電池などが含まれる場合があります。

無理に細かく分解すると、内蔵電池や電子部品を傷つける可能性があるほか、作業内容によっては単なる搬出準備ではなく、廃棄物の処理と判断されることも考えられます。

古い照明器具の安定器については、PCB使用の可能性を型式やメーカー情報から確認してください。

PCBが疑われる場合は、通常の照明器具や金属くずへ混ぜず、施設管理担当者や専門業者へ相談しましょう。

関連記事「大学廃棄物の分解」では、搬出目的の取り外しと廃棄物処理に当たる作業の違いを詳しく解説しています。

蛍光灯の保管について

蛍光灯は、購入時の箱や専用容器へ入れ、ほかの廃棄物がぶつからない場所で保管します。

直管形、環形、コンパクト形などを無理に同じ箱へ詰め込むと、保管中や運搬中に破損しやすくなります。

水銀使用製品産業廃棄物の保管場所では、ほかの廃棄物と混合しないように仕切りを設け、掲示板にも対象物が含まれる旨を記載します。

屋外で雨にさらされる場所、台車が頻繁に通る通路、不安定な棚の上などは避けましょう。

処分まで長期間ため込むと、箱の劣化や担当者の交代によって内容が分からなくなるため、保管開始日、本数、発生部署を記録してください。

割れた場合について

割れた蛍光灯は、素手で触れず、通常の蛍光灯とは分けて回収・保管します。

水銀を使用した蛍光灯が破損すると、内部の粉末や水銀が外へ出る可能性があるからです。

人の出入りを一時的に抑え、窓を開けられる環境では換気を行い、施設の安全管理手順に沿って破片を回収してください。

破片は、処理業者が指定する密閉性のある容器へ入れ、「破損品」などと表示します。

故意に割って容積を減らしたり、破片を通常のガラスくずへ混ぜたりしてはいけません。

大量に破損した場合や、水銀の漏出が疑われる場合は、施設の環境安全担当者と専門業者へ連絡しましょう。

電池類の処分方法

この章では、乾電池、ボタン電池、小型充電式電池、モバイルバッテリーなどの処分方法を紹介します。

電池の種類によって回収制度や発火リスクが異なるため、製品表示と状態を確認し、対象に合った処分先を選びましょう。

乾電池

事業所で使用したアルカリ乾電池やマンガン乾電池は、自治体の事業系ごみ制度または対応可能な処理業者へ排出します。

家庭向けに設置された回収箱へ、事業所から出た乾電池を無断で持ち込めるとは限りません。

少量の事業系乾電池を自治体が収集している地域もありますが、対象事業者、排出量、処理券などの条件が設けられることがあります。

大学やオフィスでは、乾電池専用の回収容器を用意し、充電式電池、ボタン電池、モバイルバッテリーが混ざらないように表示しましょう。

液漏れやさびが見つかった電池は、通常品から分け、処理業者へ状態を伝えてください。

ボタン電池

ボタン電池とコイン形電池は、形が似ていても種類や回収方法が異なるため、製品表示を確認して分けます。

腕時計や補聴器などに使われるボタン形電池には、水銀を使用した製品が含まれることがあります。

産業廃棄物として排出する場合は、水銀使用製品産業廃棄物に該当するかを確認し、対象品をほかの電池へ混ぜないようにしましょう。

コイン形リチウム電池は、表裏の広い面が端子となるため、保管中の接触による短絡にも注意が必要です。

店舗の回収制度を利用するときは、事業所から出た電池も対象になるかを事前に確認してください。

充電式電池

ニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池は、メーカー回収やJBRCの対象になるかを確認します。

経済産業省は、不要になった小型二次電池について、製造業者または輸入販売事業者への回収依頼を案内しています。

JBRCの回収対象は、会員企業製で種類が確認できるニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池です。

リサイクルマークがあっても、メーカー不明品、破損品、膨張品、水ぬれ品などは回収対象外になる場合があります。

事業者がJBRCの回収を利用する場合は、家庭向けの協力店へ無断で持ち込まず、排出事業者としての利用条件を確認しましょう。

モバイル電池

モバイルバッテリーは、一般ごみや乾電池へ混ぜず、メーカーまたは対応可能な回収先へ出します。

モバイルバッテリーには主にリチウムイオン電池が内蔵されており、強い衝撃、高温、圧縮、変形などによって発火するおそれがあります。

環境省は、事業所や工場から出るリチウムイオン電池を分別し、処理可能な産業廃棄物処理業者へ委託するよう案内しています。

本体を無理に開けて電池を取り外したり、穴を開けたりしてはいけません。

通常品であっても端子を保護し、金属類と接触しない状態で保管しましょう。

内蔵型の電池

電池を簡単に取り外せない製品は、無理に分解せず、製品全体の回収方法を確認します。

対象となるものには、タブレット、ワイヤレスイヤホン、電子辞書、ハンディ端末、加熱式たばこ、コードレス工具、非常灯、UPSなどがあります。

工具を使って分解すると、電池の外装を傷つけて短絡や発火につながる可能性があります。

また、JBRCは原則として対象となる小型充電式電池を回収する制度であり、電池を内蔵した製品すべてを回収しているわけではありません。

メーカー回収、小型家電回収、産業廃棄物処理のどれを利用するか、製品名と型式を伝えて確認しましょう。

膨張・液漏れ品について

膨張、変形、液漏れ、発熱、水ぬれがある電池は、通常品と分けて専門窓口へ相談します。

異常のあるリチウムイオン電池は、通常のJBRC回収対象外となり、保管中や運搬中に発熱・発火するリスクも高まります。

電池を押しつぶす、穴を開ける、水へ沈めるといった自己判断による処置は避けてください。

可燃物や熱源の近くへ置かず、施設の防火管理担当者へ状態を報告します。

煙、異臭、急な温度上昇が見られる場合は、触ったり移動させたりせず、施設の緊急時対応手順に従いましょう。

受入可能なメーカーや処理業者へ、電池の種類、状態、数量、保管場所を伝える必要があります。

絶縁・保管について

電池は、端子同士や金属との接触を防ぐため、回収先の指示に従って絶縁します。

特にボタン電池、コイン形電池、角形電池、小型充電式電池、モバイルバッテリーは、端子が金属に触れると短絡する可能性があります。

端子部分へ絶縁テープを貼り、電池同士が激しく動かない容器へ入れましょう。

ただし、絶縁方法や梱包方法は、メーカー、JBRC、自治体、処理業者によって指定が異なる場合があります。

電池の種類が分からないものや、液漏れ・膨張があるものを通常品の回収箱へ入れないでください。

保管台帳には、種類、数量、保管開始日、異常の有無を記録し、長期間ため込まない運用を整えましょう。

照明・電池類の処分手順

電球・蛍光灯・電池を処分するまでの手順を紹介します。

学内や社内の規程確認、メーカー回収の調査、処理業者への見積もり、契約と引き渡しの順番を把握しておくと、処分先の選択に迷いにくくなります。

1.学内規程を確認する

大学や学校では、最初に学内の廃棄物処理規程と担当部署を確認します。

蛍光灯や電池は、施設全体でまとめて定期回収していることがあり、研究室や事務室が個別に処分すると管理記録が合わなくなる可能性があります。

施設課、管財課、環境安全センター、総務部などへ、対象品、数量、破損の有無を伝えましょう。

研究用機器から取り外した特殊電池やランプについては、購入元やメーカーの回収制度を利用できる場合もあります。

学内の指定保管場所や回収日が決まっている場合は、そのルールを優先してください。

2.回収制度を確認する

処理業者へ依頼する前に、メーカーや業界団体の回収制度を利用できるか確認します。

小型充電式電池はメーカーやJBRC、パソコンや一部の電気機器はメーカー独自の回収制度が設けられている場合があります。

ただし、メーカー不明品、回収対象外の海外製品、破損品、膨張品などは利用できないことも少なくありません。

回収制度を確認するときは、製品名、メーカー名、型式、数量、排出者が事業者であることを伝えましょう。

「回収箱が置かれている」という理由だけで持ち込まず、事業系廃棄物の受入可否を確認する必要があります。

3.見積もりを取る

処理業者への見積もりでは、種類、数量、状態、搬出条件を具体的に伝えます。

蛍光灯は形状、長さ、本数、破損の有無を整理し、電池は乾電池、充電式電池、モバイルバッテリーなどに分けて数量や重量を伝えましょう。

見積書では、次の項目を確認してください。

  • 処分費
  • 収集運搬費
  • 容器や梱包材の費用
  • 分別や箱詰めの作業費
  • 階段や長距離搬出の追加費
  • 車両費
  • マニフェスト関連費
  • 回収対象外の品目
  • 追加料金が発生する条件

保管場所が複数ある場合や、大量の品目が混在している場合は、写真だけではなく現地確認を依頼したほうが見積もりの差を抑えやすくなります。

4.契約して引き渡す

産業廃棄物として委託する場合は、契約内容と処理業者の許可を確認してから引き渡します。

収集運搬業者には排出場所を管轄する地域の許可、処分業者には対象品目を受け入れる許可が必要です。

水銀使用蛍光灯を委託するときは、水銀使用製品産業廃棄物を取り扱えるかも確認しましょう。

引き渡し当日は、契約時に申告していない破損品や膨張した電池を追加しないようにします。

品目が変わった場合は、その場で積み込まず、受入可否と追加費用をあらためて確認してください。

照明・電池類に関する法律上の注意点

電球・蛍光灯・電池を処分するときの水銀使用製品産業廃棄物、排出事業者責任、委託契約、マニフェストについて紹介します。

業者へ任せきりにせず、大学や会社側で確認すべき手続きを整理しましょう。

水銀使用製品は分けて保管

水銀を使用した蛍光灯や一部のボタン電池は、産業廃棄物となった場合、水銀使用製品産業廃棄物として取り扱います。

対象品は、通常の産業廃棄物と混ざらないように保管し、収集運搬や処分の段階でも破損や水銀の飛散を防ぐ措置が必要です。

許可証、委託契約書、マニフェスト、保管場所の掲示などにも、水銀使用製品産業廃棄物が含まれることを明記します。

一方、LED電球、白熱電球、一般的な乾電池まで一律に水銀使用製品と判断するものではありません。

製品表示、型式、メーカー情報を確認し、判断できない場合は処理業者や自治体へ相談しましょう。

排出者の責任は委託後も残る

処理業者へ委託したあとも、大学や会社には排出事業者としての責任が残ります。

排出事業者は、適切な許可を持つ業者を選び、委託契約を締結し、廃棄物が契約どおりに処理されたかを確認しなければなりません。

回収車へ積み込んだ時点で、排出者の責任がすべて処理業者へ移るわけではない点に注意が必要です。

見積もり時には、廃棄物の種類、性状、数量、破損の有無などを正確に伝えましょう。

情報が不足すると、処分先で受入を断られたり、契約と異なる廃棄物が混入したりするトラブルにつながります。

契約とマニフェストを確認

産業廃棄物の収集運搬や処分を委託するときは、原則として書面による委託契約とマニフェストの運用が必要です。

マニフェストとは、委託した産業廃棄物がどこへ運ばれ、どのように処分されたかを確認する管理票です。

紙マニフェストのほか、排出事業者、収集運搬業者、処分業者がネットワーク上で情報をやり取りする電子マニフェストがあります。

水銀使用製品産業廃棄物を委託する場合は、委託契約書やマニフェストにも対象物が含まれる旨を記載します。

処理完了の報告が届いたかまで確認し、交付しただけで管理を終えないようにしましょう。

無許可業者を避ける

必要な許可や処分先を示さない業者への依頼は避けましょう。

産業廃棄物の収集運搬には産業廃棄物収集運搬業の許可が必要であり、一般廃棄物収集運搬業や古物商の許可だけで、産業廃棄物を自由に運べるわけではありません。

「電球も電池もすべて一緒に回収する」「契約書やマニフェストは不要」と説明された場合は、許可と処理ルートを確認してください。

処分先を明らかにしない、極端に安い料金を提示する、追加費用の条件を書面で示さない業者にも注意が必要です。

不適正処理が疑われる場合は、所在地を管轄する自治体の産業廃棄物担当窓口へ相談しましょう。

照明・電池類の処分費用と資源化

電球・蛍光灯・電池の処分費用を左右する条件、分別によって負担を抑える考え方、資源化の確認方法を紹介します。

処分単価だけで判断せず、搬出、運搬、容器、作業費を含む総額を比較しましょう。

費用の決まり方

処分費用は、品目、数量、重量、分別状態、搬出条件によって変わります。

蛍光灯の本数や電池の重量だけでは、正確な費用を判断できません。

主に次の条件が関係します。

・蛍光灯や電池の種類
・本数、重量、容積
・破損、液漏れ、膨張の有無
・種類別に分別されているか
・専用容器が必要か
・保管場所の階数
・エレベーターの有無
・搬出距離と作業人数
・車両の種類と台数
・処分場までの距離
・マニフェストの運用

少量の場合でも、車両や人員を手配する最低料金が設定される場合があります。

処分単価だけでなく、収集運搬費や追加作業費を含む総額で比較してください。

分別で費用を抑える

処分費の負担を抑えるには、使用後すぐに種類別へ分け、社内や学内で回収時期をまとめます。

蛍光灯、LED電球、乾電池、充電式電池が混在していると、処理前の選別作業が必要になり、費用が増えることがあります。

各研究室や事務室に分別容器を用意し、対象品を表示しておくと、年度末の一斉廃棄でも混在を防ぎやすくなります。

少量の廃棄物を部署ごとに回収依頼するより、施設全体で定期回収日を決めたほうが、収集運搬の回数を減らせる可能性があります。

ただし、膨張した電池や割れた蛍光灯は、費用を抑える目的で長期間保管せず、早めに処分先へ相談しましょう。

資源化を確認する

蛍光灯や電池は、種類と状態によって、ガラスや金属などを資源として回収できる場合があります。

ただし、すべての品目が同じ割合で資源化されるわけではなく、破損状態、異物の混入、処理設備によって対応が変わります。

見積もり時には、回収後の中間処理先、処理方法、資源化される品目を確認してください。

中間処理とは、廃棄物を破砕、選別、分離などによって、再資源化や最終処分を行いやすい状態へ変える工程です。

「リサイクル可能」とだけ説明された場合は、何をどのように資源化するのかを尋ねましょう。

「ゴミの分別・分解・資源化」では、廃棄物を種類別に分け、処分費の負担を見直す考え方を紹介しています。

【現場別】照明・電池類の処分例

大学・研究室、オフィス、照明交換工事で発生しやすい電球・蛍光灯・電池の処分例を紹介します。

発生場所ごとの担当者、保管場所、引き渡し方法を決め、一般ごみやほかの産業廃棄物への混入を防ぎましょう。

大学と研究室

大学や研究室では、施設内で発生した蛍光灯と電池を担当部署へ集約して処分します。

教室、廊下、体育館、図書館、事務室では形状の異なる照明が使われ、研究室では分析装置や計測器から特殊ランプ、ボタン電池、機器用バッテリーが出る場合があります。

製品名が分からないものを乾電池の箱へ入れず、メーカー、型式、使用用途を記録しましょう。

薬品が付着した電池やランプは、通常品とは性状が異なる可能性があるため、環境安全担当者への確認が必要です。

学園祭やオープンキャンパス後は、装飾用ライトやモバイルバッテリーも増えやすいため、イベント前に回収場所と担当者を決めてください。

オフィス

オフィスでは、照明のLED化、移転、レイアウト変更に伴い、蛍光灯や電池が一度に発生することがあります。

日常的に出るマウスやキーボードの乾電池は、専用の社内回収箱を設けると一般ごみへの混入を抑えられます。

ただし、乾電池用の箱へモバイルバッテリーや膨張した電池を入れないよう、対象品を分かりやすく表示しましょう。

移転時には、蛍光灯だけでなく、非常灯、UPS、ノートパソコン、電話機などのバッテリーも確認します。

機密情報を保存した機器では、電池の処理と併せてデータ消去や資産管理の手続きも必要です。

交換工事の場合

照明交換工事では、工事前に廃棄物の種類、数量、排出者、処分担当を確認します。

大学や会社が自ら交換して排出する場合と、元請業者が工事に伴って廃棄物を発生させる場合では、契約やマニフェストの名義を確認する必要があります。

誰が排出事業者になるかは、工事契約、廃棄物の発生過程、元請関係などによって判断が変わるため、一律には決められません。

工事前には、既存ランプの種類、本数、照明器具の型式、安定器の製造年を調査しましょう。

取り外し、保管、搬出、処理委託、マニフェスト管理を誰が行うか、施設側と工事業者の役割を書面で整理してください。

まとめ

電球(蛍光灯)・電池関係の処分では、蛍光灯、LED・白熱電球、乾電池、ボタン電池、充電式電池、モバイルバッテリーを種類別に分けることが基本です。

大学や研究室、オフィスから出たものは、家庭向けのごみ集積所や回収箱を利用できるとは限りません。

水銀を使用した蛍光灯は水銀使用製品産業廃棄物としての対応を確認し、リチウムイオン電池は破損や発火を防ぐ状態で保管しましょう。

産業廃棄物として委託する場合は、処理業者の許可、委託契約、マニフェストを確認し、処理完了まで管理する必要があります。

「主要な産業廃棄物一覧」では、廃棄物の素材や種類から処理区分を確認できます。

処分費を見直したい場合は、「資源化による産廃費用の削減」で、分別と資源化を進める考え方もあわせてご覧ください。

照明・電池類に関するよくある質問

この章では、電球(蛍光灯)・電池関係の処分について、検索されやすい質問に回答します。

蛍光灯の産業廃棄物区分、回収箱の利用、破損品や膨張品の対応、少量処分の判断を確認しましょう。

Q.蛍光灯は産廃?

大学や会社などの事業活動から出た蛍光灯は、産業廃棄物として処理することが基本です。

蛍光灯は、ガラス、金属、樹脂など複数の素材で構成されており、水銀を使用した製品であれば、水銀使用製品産業廃棄物としての対応も必要になります。

ただし、自治体によっては、一定の条件を満たす小規模事業者から事業系ごみとして収集する場合があります。

排出場所、数量、自治体の制度によって処分方法が変わるため、所在地の自治体と学内・社内担当部署へ確認しましょう。

産業廃棄物として委託するときは、許可品目、契約書、マニフェストの内容を一致させる必要があります。

Q.電池は回収箱へ出せる?

事業所で使用した電池は、店舗や自治体の家庭向け回収箱へ出せるとは限りません。

乾電池、ボタン電池、充電式電池では、それぞれ回収制度や受入条件が異なります。

JBRCの協力店や協力自治体も、対象となる電池の種類や排出者の条件を確認してから利用してください。

JBRCの対象は、原則として会員企業製のニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池であり、メーカー不明品や異常のある電池は対象外です。

対象にならない電池は、メーカーまたは対応可能な処理業者へ相談しましょう。

Q.割れた蛍光灯はどうする?

割れた蛍光灯は、通常品と分け、素手で触れずに回収します。

人の出入りを抑え、施設の安全管理手順に沿って破片を集め、密閉しやすい容器へ入れてください。

水銀使用製品の可能性があるため、通常のガラスくずや不燃ごみへ混ぜてはいけません。

容器には「割れた蛍光灯」などと表示し、処理業者へ破損していることを事前に伝えます。

大量に破損した場合、水銀の漏出が疑われる場合、回収方法が分からない場合は、施設の環境安全担当者や専門業者へ相談しましょう。

故意に割って保管容積を減らす行為も避けてください。

Q.膨張した電池はどうする?

膨張した電池は、通常の電池回収箱へ入れず、メーカーまたは異常品を受け入れられる処理業者へ相談します。

外装が膨らんだリチウムイオン電池は、内部が損傷している可能性があり、圧力や衝撃によって発熱・発火するおそれがあります。

無理に製品から取り外す、押しつぶす、穴を開ける、水につけるといった処置は避けましょう。

可燃物や熱源から離し、施設の防火管理担当者へ報告してください。

JBRCでも、破損、水ぬれ、膨張などの異常がある電池は、通常の回収対象外とされています。

Q.少量でも業者へ頼む?

自治体やメーカーの回収制度を利用できない場合は、少量でも対応可能な処理業者への相談が必要です。

一方、自治体の事業系ごみ制度やメーカー回収、小型充電式電池の回収制度を利用できれば、個別に収集運搬を依頼せず処分できる場合があります。

まずは、品目、排出者、数量、製品の状態が回収条件に合っているか確認しましょう。

個別回収には最低料金が設定されることもあるため、保管基準を守れる通常品は、学内や社内の定期回収へまとめる方法も考えられます。

ただし、割れた蛍光灯や膨張・液漏れした電池は、費用を理由に長期間保管せず、早めに担当部署や専門業者へ相談してください。

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