学校としてゴミの向き合い方

学校では毎日のように紙ゴミ・給食や学食の生ゴミなどが排出されます。特に年度替えのタイミングは、多くの廃棄物を処理・処分しなくてはいけないでしょう。

時には机やソファのような大型の廃棄物やOA機器や実験材料に使用した廃棄物などを処理・処分することもあります。

しかし、学校から排出される廃棄物は一般家庭から出されるもののように処理・処分できないものもあります。

学校は廃棄物処理法で定められた事業活動を行っている事業所に含まれるため、排出される廃棄物の一部は産業廃棄物に該当するのです。

産業廃棄物は市町村に処分を依頼できず、排出事業者が責任を持って正しく処理・処分しなくてはいけません。

今回は、学校から出される廃棄物について、学校としてどのように向かい合うべきかをまとめました。

学校の現状

普段の生活の中ではゴミの分別が求められますが、残念なことに学校では学生にゴミが分別すらされずに廃棄されてしまっている事例が多いです。

その結果、廃棄物の処理・処分に多くの労力・費用がかかってしまい、学校の財政はもちろん自然環境にも悪い影響を及ぼす原因になっているのです。

学生の学びのために使われるべき費用が、廃棄物処理に消費されてしまう状態は、本来であれば避けるべきだと言えるでしょう。

さらに、分別・分解のできていない産業廃棄物には再生利用可能な資源が数多く含まれています。つまり、現状では資源も一緒に産業廃棄物として処理・処分されてしまっているのです。

産業廃棄物から資源を取り出すことで、産業廃棄物の処理・処分にかかっている費用を節約できるようになります。

教育現場としてクリーンな取組みを

ゴミの廃棄方法が周知されない・守られない状態では、学校を整った状態に保てません。

「ゴミを捨てる」という行為にマナーが存在しない状況に陥ると、学校全体の雰囲気にも悪い影響が出てくるでしょう。

多くの費用を使って学校を頻繁に修繕・清掃しても、学生一人ひとりがゴミの廃棄マナーを守れないようでは、学校は教育現場として適切な環境を保てません。

廃棄物の分別・分解によって適切な廃棄物処理を行うことは、学校の雰囲気にも直結するのです。

これらの取組みは、1日2日で効果が現れるものではありませんが、取組みの継続によって多方面からの効果が得られます。

ゴミ処理を見直すと様々なメリットがある

学校のゴミ処理の見直しには多くのメリットがあります。ここでは、それぞれのメリットについて細かく説明しましょう。

メリットについて十分な理解があれば、前向きに廃棄物処理・処分方法の見直しを検討できます。

学校が綺麗になる

ゴミの廃棄方法が学生に浸透すれば、学校がどんどん綺麗になっていきます。

つまり、ゴミ廃棄のルールの徹底によって、特別な対処をしなくても学校を美しい状態に保つことができるのです。

整っていない・汚れている校舎は、教育の場としてふさわしいとは言えません。どんなに校舎が新しいものであっても、ゴミ捨て場が乱れているようでは学校の雰囲気は悪くなってしまうでしょう。

ゴミ問題に対して学べる

本来学校は教育の場であり、学業以外にも学生に伝えるべき事柄が多くあります。学生が社会に出た後には、これまでの学びを役立てていくのです。

学校でゴミ問題に対しての学びの機会を設け、正しいゴミの捨て方を身につけることは、学生たちの大切な知識と経験になるでしょう。

このような取組みは学校だけで行われているのではありません。産業廃棄物削減が社会的に謳われている今、多くの企業では廃棄物の適切な処理・処分について社員教育を進めています。

学校でゴミ問題を学ぶということは、学生にとって希少な機会になるのです。

資源化して産廃費を下げれる

学校で排出される産業廃棄物の処理・処分には多くの処分費用がかかっています。しかし先ほどもお伝えしたように、適切な分別・分解ができていない産業廃棄物の中には、活用可能な資源も含まれているのです。

産業廃棄物に埋もれてしまっている資源を取り除くことができれば、産業廃棄物自体の量を削減可能で、処理・処分にかかる費用も削減できます。

学校でゴミの廃棄ルールが徹底されれば、学校の財政にも良い影響があるのです。

節約されたコストは、学生たちの学校生活をより良いものにするために活用できるでしょう。

ゴミの産廃から処理までを仕組み化しましょう

冒頭でもお伝えしたように、産業廃棄物の処理・処分は廃棄物処理法に則った方法で、排出事業者が責任を持って進めなくてはいけません。

学校側が独断で産業廃棄物を学校外に持ち出して処理・処分することは法律違反になってしまいます。

学校から生じる産業廃棄物は、あくまで学校の敷地内で正しく処理をする仕組みを作るべきなのです。

学校から排出されることの多い廃棄物の例は下記の通りです。

  • 冊子・プリント・大量のパンフレットなどの紙ゴミ
  • 給食や学食から排出される残飯
  • 机・椅子・ソファなどの大型オフィス什器
  • 壊れたパソコン・電話・プリンタなどのOA機器
  • バットやボールなどの古くなったまたは不要になったスポーツ道具
  • 実験機器や薬剤など専門的な取り扱いが必要な廃棄物

具体的には、学校の敷地内にリサイクルステーションのような空間を設け、どこに何を捨てれば良いのか分かりやすいシステムを構築します。

分別してほしい素材ごとに分別容器を用意し、ポスターや写真を使って視覚的に理解しやすい掲示物を貼れば、学生自らゴミの分別を行ってくれるようになるでしょう。

ルールの浸透には一定の期間が必要ですが、一度定着した廃棄物処理方法は学校全体の雰囲気を変えていきます。

ゴミの正しい捨て方を周知する担当者を設けたり、教師が率先して見本を見せたりする行動が大切でしょう。

専門的な知識でアドバイスさせていただきます。

産業廃棄物の処理・処分には廃棄物処理法を十分に理解した上で、その方法を新規導入・改善していかなくてはいけません。

廃棄物処理法は改正も多い法律なので、日常の業務を行いながら常に最新の情報を把握することは困難だと言えるでしょう。

廃棄物処理を専門とした業者であれば、最新の情報を把握した上で最適な廃棄物の分別・分解・処理の方法が提案できます。

特に学校では、教師や職員だけでなく大勢の学生が使用できる廃棄物処理の仕組みを構築する必要があることを考えても、プロのアドバイスが重要になってくるでしょう。

専門的なアドバイスをもとに廃棄物の分別・分解を行えば、今まで産業廃棄物として処理・処分していたものの中から資源を取り出し、産業廃棄物自体の量を削減できます。

その結果、産業廃棄物処理・処分にかかっている費用を節約し、地球環境に優しい廃棄物管理が実現するでしょう。

学生にゴミ問題についての学びの場を設ける方法としても、学校でのゴミの向き合い方は重要です。

適切な廃棄物の分別・分解方法を知り、学校でゴミ処理方法を正すメリットが得られるようにしてください。

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